江戸川区北小岩の歯科クリニックです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メールでのお問い合わせは　　ndc−nn＠ever.ocn.ne.jp

（７）ホリスティック医療（全人的医療）

虫歯を単に細菌（ミュータンス菌）による不可逆性病変として考えると、シンプルで考えやすくて、対処の仕方も簡単そうに見えますね。
細菌だけやっつけりゃいいことだからです。

でも実際には、そうなっていなくて、いくらきちんと歯ブラシしても虫歯はできることがあるし、虫歯は細菌の影響だけで出来るわけではないことは、多くの研究によって明らかなんですね。

都内のある幼稚園で歯科検診をしたときのことです。
4歳から6歳までのお子様のお口の中を拝見しました。
その中で気になる男の子がいました。

虫歯だらけだったのですが、何か私独自の勘と言いますか、何かが違うと感じたのです。
検診が終わった後に、園長先生方との話し合いがあるのですが、その子のことをお聞きすると、
お母様はスチュワーデスさんだとのこと。
毎日一人の時が多く、寂しさゆえ、毎日飴玉をなめているとのことでした。
脳はブドウ糖しか栄養素として利用できませんから、
寂しさがあるにもかかわらず、一生懸命に考えて、感情を押し殺している彼の場合、
飴玉を欲しがるのも無理はありません。
検診中に話しかけると、とてもいい子なのに、どこか感情を押し殺して、いい子でいようとする彼を検診の中で見たのです。
感情を押し殺している分どこかに反動がきます。
それが飴玉だったことを後で知りました。

私には彼の虫歯が彼の人生の警報であるように感じたのです。
もっと僕のこと良く見てよという。
ホリスティック（Holistic)とは全体性を意味する言葉で、聖なるという意味も込めて、全人的と訳されることが多いです。
私は虫歯が彼の全体を表していると感じたのです。
虫歯を通して、彼の寂しさやそれに負けずに頑張っている姿を見出しました。

口の中はその人の全体を表し、その人の人生の年輪を刻んでいる。
そう思えるのです。

私は西洋医学だけでなく、東洋医学も取り入れています。
西洋医学的な治療は「病気を治す」になりますが、
東洋医学的な治療は「自然治癒力を高める」ということになります。

私の考えでは両方ともに必要と考えています。
基本的には、自然治癒を助けるような西洋医学的アプローチになると思います。
自然治癒が起こりやすくなるような環境を整えてあげる、
その環境作りに西洋医学を利用する、そういう感じです。

アプローチは西洋東洋全体的に関わり、
お口を通して全体をみる、
全体を通してお口を見る、
そういう医療を心がけています。

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（１）虫歯・知覚過敏について
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（４）審美歯科
（５）噛み合わせ治療
（６）入れ歯
（７）ホリスティック医療（全人的医療）
（８）ブリッジ、入れ歯、インプラントの比較

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