江戸川区北小岩の歯科クリニックです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メールでのお問い合わせは　　ndc−nn＠ever.ocn.ne.jp

（１）むし歯・知覚過敏について

�@再石灰化現象
歯には再生する力があります。
歯の表面にできた顕微鏡レベルの小さな虫歯は唾液の作用によって、
再石灰化することが分かっています。
再石灰化とはむし歯で無くなった歯質が再生されることを意味します。
しかも、再石灰化したエナメル質は元のエナメル質よりも
強くなっていることが分かっています。
身体にケガをして、ばい菌が入って、却って身体が強くなるのに似ています。

この再石灰化は唾液の性状によるわけです。
唾液はストレスや緊張があると、交感神経系が働いて、副腎髄質からアドレナリンやノルアドレナリンなどを分泌します。
これらのホルモンにより、唾液はネバネバとなり、唾液が出にくくなります。
ストレスによって、唾液が出にくくなり、虫歯になりやすくなります。

他方、リラックスしていると、副交感神経系が働いて、サラサラの唾液がジャンジャン出るようになります。
この状態が虫歯になりにくい状態、再石灰化が起こりやすい状態なわけです。
つまり、身体の調子を日頃から整えている人の場合、虫歯になりにくいのですが、
そうとも言えない場合もあります。

ある二人の兄弟がいました。
兄はお母さんの言いつけをきちんと守り、毎食後15分づつ、きちんと歯磨きします。
弟はフロにも入らないぐらい、でたらめで歯磨きなど勿論しません。
ところが、兄は虫歯だらけ、弟は虫歯がないのです。
どうしてこういうことが起こるのでしょうか。
兄の方はやらなければという義務感が一種の緊張を生み、それが交感神経系を刺激したのではないかと思っています。
私の大学院時代の研究では、「こうあるべきタイプ」の人は虫歯が多かったのです。
むしろ、自分らしく、大らかでいる方が、副交感神経系が働いて、唾液がサラサラになり、虫歯になりにくい場合もあるのです。

以上をまとめると、
心と身体の健康が良い唾液を作り、その良い唾液が歯を守ったり、再石灰化を促すということです。


�A知覚過敏
冷たいものがしみる。
温かいものがしみる。
甘いものでしみる。
これらは虫歯の典型的な症状の一つです。
でも、虫歯がなくても、同じ症状が出ることがあります。
それを知覚過敏と呼ぶことが多いのですが、
原因の9割は噛み合わせの問題によるものが多いです。

噛み合わせが原因の場合、噛み合わせの調整（数ミクロン問題のある個所を削ります）をほんの少しやるだけで、
その場で症状が消えてしまう、つまり、調整した直後にしみなくなります。
あるいは症状がかなり軽くなる場合がほとんどですが、
症状が消えない場合には、歯を削らないで、歯の表面に特殊な材料を張り付けて、
しみないようにします。
噛み合わせの調整法は私の師匠から教えて頂いた極意に近いものです。
これによってしみなくなるばかりでなく、却ってよく噛めるようになります。
これを知らないで下手に噛み合わせの調整をやると、噛み合わせが却って悪くなって、噛めなくなったり、顎関節の調子が悪くなったりすることもありますので注意が必要です。

一般的に色々やっても歯のしみる症状が消えない場合、歯の神経を取る治療をすることが多いのですが、
噛み合わせの治療をすることによって、歯の神経を取らずに済むことが多く、
しかもほんのわずか削る最小限の処置で神経を残せるのですから、
ぜひお受けして頂くことをお勧めいたします。

�B歯の神経は残した方がいい
虫歯が進んで、神経が残せるかどうかの瀬戸際にある。
そんな場合どうしますか？
神経は出来れば残した方がいいです。
理由は歯の粘りが弱くなってもろくなるから、今後根の先に病変ができやすくなるからなど色々な理由があります。

当院では神経を残すか否かを必ず患者様にお聞きして、患者様に神経を残すか否かをご決断頂いております。
もちろん、専門的な判断材料は歯科医師の方からきちんとした説明を致します。
また、かなり虫歯が深くて、どうしても神経が残せない場合もあります。
その場合でも、必ず神経を取ってもよいかどうか、確認を取らせて頂いています。

基本的には神経を出来得る限り残せるよう最大限の努力をしています。

出来るなら、神経を取る取らないの段階になる前に、対処治療しておかれることを切に願います。

---

（１）虫歯・知覚過敏について
（２）歯周病について
（３）インプラントについて
（４）審美歯科
（５）噛み合わせ治療
（６）入れ歯
（７）ホリスティック医療（全人的医療）
（８）ブリッジ、入れ歯、インプラントの比較

---